チチェン・イツァ遺跡&セノーテ


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チチェン・イッツァは、メキシコのユカタン半島に残されたマヤ古典期最大の都市遺跡。広大なジャングルの中に戦士の神殿、天文台など、数多くの遺跡群が点在します。なかでも中央に聳えるカスティージョ(スペイン語で城の意味)は高さ約24m、9層からなる壮大なピラミッド。4面に配された各91の階段に最上部の神殿を加えると階段の総数は「365」となり、全体が1年を表すマヤの暦となります。カスティージョは、春分と秋分の日に起こるククルカンの降臨現象で知られています。ククルカンとは羽を持つ蛇の姿をした農耕の神。太陽が西に傾くと、階段の側壁にピラミッドの影が蛇の胴体となって浮かび上がり、階段下部のククルカンの頭像と合体し、巨大な蛇が姿を現します。さらに夏至と冬至には、ピラミッドの一面が太陽の光と影の部分に、ちょうど半々に分かれる現象も確認されています。これらの現象は偶然の所産ではなく、天文学の驚異的な発達を示すもの。現在、世界標準とされる太陽暦(365.2422日)と、マヤ暦(365.2420日)を比較してもほとんど誤差がありません。こうしたマヤ人の高度な天文学知識と建築技術は驚嘆に値し、2007年に選定された新世界七不思議にチチェン・イッツァが選ばれたのも頷けます。この遺跡には、まだまだ解明されていない現象があるのかもしれません。

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